業界ニュース – NEWS –

国産大豆の仕入れと品種選び:単収向上と調達のポイント

目次

国産大豆の仕入れと品種選び:単収向上に向けた新品種と調達のポイント

日本農業新聞の論説によると、大豆生産において単収増に向けた意欲的な経営が各地に現れています。国産大豆の自給率は食品用に限っても24%にとどまっており、実需者の要望に応えるには面積の拡大と同時に単収の向上が大きな課題となっています。仕入れや商品開発を担当する立場では、国内の生産動向や品種ごとの特性を踏まえた原料確保の視点が求められます。

日本の大豆単収の現状と実需者の需要動向

農林水産省の実需者アンケートでは、今後も国産大豆への需要は、みそや豆腐・豆乳を中心に、全般に増える見込みとされています。一方で、日本の大豆単収は2023年で10アールあたり169キロとなっており、1989年以降伸び悩んでいるのが実態です。ブラジルや米国といった主産国が300キロを超えるのに比べると差は否めず、食料・農業・農村基本計画では2030年に223キロにまで増やす目標が掲げられています。

全国豆類経営改善共励会では、家族経営の部で3カ年平均の単収が306キロ、集団の部で383キロという高単収の経営体が農水大臣賞を受賞しました。一昨年には家族経営で400キロを超える表彰例もあり、意欲的な経営が各地に現れています。こうした国内の生産現場における前向きな取り組みは、将来的な原料供給の安定性を高める要素となります。

単収向上を支える新品種とスマート農機の活用

大豆は水稲のような肥培管理による生育コントロールがしにくく、単収を上げるには品種の力が大きく影響します。近年育成された「そら」シリーズは、収量が多い米国品種と加工適性が高い日本品種を掛け合わせて作出されており、2割以上の増収が期待できる新品種です。受賞者の中にも「そらみずき」をいち早く導入した例があり、各地で実需と協議しながら品種転換を進めていく必要があります。

また、単収向上のもう一つの鍵となるのがドローンなどのスマート技術の活用です。湿害や雑草への対応は昔から指摘されていましたが、近年は労力不足の影響で作業適期を逃す例が問題になっています。今回の受賞例にもドローンを利用した経営があったように、適期を逃さないスマート農機の利用は、生産現場の効率化と収量安定に向けて今後さらに進めたい取り組みです。

大豆の主要品種・技術と加工・調達における特徴
区分 主な特徴・加工適性 調達・生産における位置づけ
そらシリーズ(例:そらみずき) 多収性の米国品種と加工適性の高い日本品種を掛け合わせた新品種 2割以上の増収が期待でき、実需者と協議した品種転換が進む
スマート農機(ドローン等) 作業適期の逸失を防ぎ、湿害や雑草管理の精度を高める技術 労力不足を補い、単収の安定化を支える重要な手段

食品メーカーが押さえておきたい原料大豆の選択肢

豆腐やみそ、製餡などの加工品を手がける食品メーカーにとって、原料の安定調達と品質の維持は事業の根幹に関わります。関西・神戸の食品メーカーや仕入れ担当者にとっても、国内産地の作柄状況や新品種の導入動向を把握することは、製品の付加価値を高める上で重要です。単に価格や数量だけで調達先を選ぶのではなく、産地における品種転換の動きや生産者の取り組みに目を向けるとよいでしょう。

20年ほど前に農研機構でまとめられた「大豆300A」のような基礎的な栽培法に加え、近年登場した新品種やスマート技術の組み合わせが、国内産地の供給力を左右します。原料選びの際には、加工適性や品種ごとの特徴を理解した上で、用途に合った調達計画を組み立てることが求められます。

よくある質問

Q. 国産大豆の単収が伸び悩んでいるのはなぜですか。
A. 大豆は水稲のように水管理による生育コントロールが難しく、気象条件や病害虫の影響を受けやすいためです。また、担い手への農地集約に伴う作業適期の逸失なども、単収が伸び悩む要因として挙げられます。

Q. 新品種「そら」シリーズ導入のメリットは何ですか。
A. 収量が多い米国品種の強みと、豆腐などの加工に適した日本品種の品質を兼ね備えている点です。従来品種と比べて2割以上の増収が期待できるため、生産者の収益改善と国産大豆の安定供給につながります。

Q. 仕入れ担当者が国産大豆を選ぶ際に確認すべきポイントは何ですか。
A. 単価や数量だけでなく、製品の用途に適した品種や加工適性を持っているかを確認することが大切です。さらに、産地での品種転換や生産者の取り組み状況を把握することで、より確実な原料調達が可能になります。

まとめ

大豆生産では単収増に向けた新品種の導入やスマート農機の活用が進み、全国の経営体で前向きな成果が現れています。こうした産地の動向を踏まえて用途に合った品種や産地を指定して調達すると、安定した品質の製品づくりにつながります。

WELSEEDでは、品種指定・産地指定まで踏み込む仕入業務コンサルティングを通じて、食の現場の原料調達をサポートします。

神戸を拠点に、大豆・小豆・小麦粉の仕入れ・卸売をご相談いただけます。

お問い合わせはこちら

  • URLをコピーしました!
目次