国内産麦の生産と流通の動向

国内産麦の生産状況

小麦

作付面積

近年の国内産小麦の作付面積は約21万haと横ばいで推移しています。平成30年産の作付面積は、北海道は12.1万ha、都府県は9.1万ha、全国では21.2万haとなり、前年産並となっています。

収穫量

平成30年産の国内産小麦の収穫量は、主産地の北海道での6月中旬から7月中旬にかけての低温、日照不足の影響により登熟不良となったこと等から、前年産に比べ、北海道で13.4万トン(▲22%)減少、都府県では0.5万トン(▲2%)減少、全国では13.9万ha(▲15%)減少の76.8万トンとなり(図Ⅲ-1)、10a当たりの平均収量対比は91%となりました。

小麦の作付品種の状況

栽培品種については、各産地の気候条件や用途等に適した品種が作付されており、29年産では日本麺用では「きたほなみ」、「さとのそら」、「シロガネコムギ」といった品種、パン・中華麺用では「春よ恋」、「ゆめちから」といった品種が上位を占めています。

大麦及びはだか麦

作付面積

近年、国内産大麦及びはだか麦の作付面積は約6万㏊と横ばいで推移しており、平成30年産は前年産と比較すると、二条大麦は前年産並、六条大麦は800ha(▲4%)減少、はだか麦で460ha(9%)増加となり、全体では340ha(▲1%)減少の6.1万haとなりました。

収穫量

平成30年産の大麦及びはだか麦の収穫量は、二条大麦及びはだか麦は、おおむね天候に恵まれ、生育が順調で登熟も良好であったこと等から前年産に比べ、二条大麦は0.1万トン(1%)増加、はだか麦は0.1万トン(8%)増加となりました。六条大麦については北陸地方において大雪の影響で融雪時期が遅れたこと等により穂数が少なくなり、前年産に比べ1.4万トン(▲26%)減少しました。
この結果、大麦及びはだか麦の収穫量は合計で17.3万トンとなり、前年産に比べて1.2万トン(▲6%)減少となりました。

大麦及びはだか麦の作付品種の状況

栽培品種については、各産地の気候条件や用途等に適した品種が作付されており、29年産では二条大麦はビール用の「サチホゴールデン」、六条大麦は主食用や麦茶用の「ファイバースノウ」、はだか麦は麦味噌用の「マンネンボシ」いった品種が上位を占めています。

国内産麦の品質状況

農産物検査

  1. 平成30年産の小麦について、全国の1等比率は、76.1%(平成30年12月末時点)と、過去5年平均79.9%と比較して低くなっています。
  2. 平成30年産の小粒大麦、大粒大麦、はだか麦及びビール大麦について、1等比率は大粒大麦を除き過去5年平均と比較して低くなっています。

品質評価

たんぱく質や灰分の含有率等に基づく品質評価結果については、平成30年産の小麦では、Aランクが89.9%となっており、過去5年平均(Aランク比率84.9%)と比べ、5ポイント高くなっています。
また、平成30年産の大麦・はだか麦では、Aランクが84.9%となっており、過去5年平均(Aランク比率83.2%)と比べ、1.7ポイント高くなっています。

国内産麦に対する支援

平成31年度は、経営所得安定対策等の対策のうち、主に畑作物の直接支払交付金と水田活用の直接支払交付金により、国内産麦に対する支援が行われます。

畑作物の直接支払交付金

畑作物の直接支払交付金として、麦を生産する農業者に対し、標準的な生産費と標準的な販売価格の差額分を直接交付することとしています。
支払いは、当年産の麦の品質及び生産量に応じて交付する数量払を基本とし、当年産の麦の作付面積に応じて交付する面積払(営農継続支払)を数量払の先払いとして交付する仕組みにしています。
数量払の交付単価は品質に応じた単価を設けており、需要に応じた生産と品質に対する営農努力を適切に反映させる仕組みになっています。

水田活用の直接支払交付金

水田のフル活用を推進し、食料自給率・自給力の向上を図るため、水田で麦を生産する農業者に対しては、畑作物の直接支払交付金に加え、水田活用の直接支払交付金(35,000円/10a)を直接交付することとしています。

国内産食糧用麦の流通動向

取引の概要

国内産食糧用麦は、加工原料としての商品特性から、需要に応じて計画的に生産できるよう、は種前契約に基づく取引が行われています。
まず、取引の指標となる透明性のある適正な価格を形成するため、は種前に販売予定数量の3~4割(具体の比率は民間流通地方連絡協議会の協議を踏まえ決定)について入札が行われます。残りは相対取引が行われており、その価格については、入札で形成された指標価格(落札加重平均価格)を基本として、取引当事者間で決められています。
また、取引を円滑に進めるため、生産者、需要者等で構成される民間流通連絡協議会において、取引に必要な情報交換、取引に係る基本事項の見直し等が行われています。
今後とも、国内産食糧用麦については、円滑な流通が確保されるよう、は種前契約を基本としつつ、適切に対応していきます。

流通の動向

平成30年産の国内産食糧用小麦の供給量は、前年産から約14万4千トン減少し、約70万1千トンとなっています。
また、国内産食糧用大麦及びはだか麦の供給量は、前年産から約3千トン減少し、約10万3千トンとなっています。
生産者側から提示された平成31年産麦の販売予定数量は、国内産食糧用小麦で約82万4千トン、国内産食糧用大麦及びはだか麦で約10万8千トンとなっています。
一方、需要者側から提示された平成31年産麦の購入希望数量は、国内産食糧用小麦で約86万3千トン、国内産食糧用大麦及びはだか麦で約13万トンとなっています。

国内産食糧用麦の価格の動向

平成31年産の入札の概要

平成31年産麦の入札は、第1回は平成30年9月12日に、第2回は平成30年9月26日に実施されました。
麦種別の入札結果をみると、小麦は、上場数量約21万4千トンのうち約20万4千トンが落札(落札率95.4%)され、落札価格は61,714円/トン(対前年産比115.1%)となりました。
小粒大麦は、上場数量約1万1千トンのうち、約1万1千トンが落札(落札率99.1%)され、落札価格は46,560円/トン(対前年産比99.7%)となりました。
大粒大麦は、上場数量約7千8百トンのうち5千6百トンが落札(落札率71.7%)され、落札価格は46,923円/トン(対前年産比87.9%)となりました。
はだか麦は、上場数量約2千3百トンのうち、約2千1百トンが落札(落札率89.7%)され、落札価格は50,817円/トン(対前年産比96.1%)となりました。
なお、国内産小麦については、近年消費者の国産志向の高まりなどを受け、大手外食チェーンや2次加工メーカーが国内産小麦を使用したパン・中華麺等の商品を相次いで発表するなど人気が高まってきています。これらを背景として、平成31年産小麦の落札価格は、多くの銘柄で値幅制限の上限付近となっており、また、申込倍数も1.4倍と高いものとなっています。

平成31年産国内産食糧用小麦の産地別銘柄別落札価格の動向

平成31年産国内産食糧用小麦の入札結果をみると、産地別銘柄別の需給状況等を反映して落札価格に差が生じています。
代表的な銘柄である北海道産「きたほなみ」は、前年産の価格を15.3%上回る64,752円/トン、香川県産「さぬきの夢2009」は、前年産の価格を15.2%上回る73,186円/トンとなりました。また、パン・中華麺用の北海道産「ゆめちから」は、前年産の価格を18.0%上回る62,777円/トン、北海道産「春よ恋」は、前年産の価格を18.0%上回る68,792円/トンとなりました。

国内産麦の新品種の育成状況

  1. 国内産麦については、縞萎縮病抵抗性や耐倒伏性を備え、需要者等のニ-ズに合った新品種の開発が進められています。また、作付け面積が1万haを超える「ゆめちから」「さとのそら」をはじめ、多数の品種が生産現場に導入されています。
    • 小麦品種「ゆめちから」及び「さとのそら」は、優れた栽培特性と加工適性を備えており、作付けが拡大しています(平成29年推定値:「ゆめちから」約1万2千ha、「さとのそら」約1万5千ha)。
  2. 今後とも、赤かび病抵抗性や穂発芽耐性が高い小麦品種、小麦粉の色相や製粉性が優れる日本麺用小麦品種、パンの膨らみがカナダ産「1CW」並の小麦品種、焼酎・押麦・味噌などの加工適性が高い大麦品種等の開発を推進します。
    • パン用小麦品種の開発
      近年、国産の小麦粉を使ったパンの需要増加に応えるため、グルテンやでん粉の組成などパンの膨らみに関連する特性に注目した育種が進められています。その結果、平成25年に製パン適性が「1CW」に近く多収の「せときらら」、平成29年にはパン生地の力が強く、穂発芽耐性や赤かび抵抗性が改良された「夏黄金」が育成されました。
    • 加工適性の高い大麦品種の開発
      機能性成分β-グルカンを多く含むもち性大麦の需要の高まりに応えるため、平成29年に「はねうまもち」が育成されました。また、高品質なはだか麦の需要増加に対応して、平成24年に味噌加工適性の高い「ハルヒメボシ」が育成されました。

国内産麦を利用した製品の動向

食料自給率の向上を図るためには、国内産麦の需要開拓を行うことが必要です。最近の消費者の国産志向の高まりや生産者と実需者が一体となった地産地消の推進、地域農業の振興を図る取り組み等から、国内産麦を使った麦製品(パン・麺等)が増えてきており、中には国内産麦を100%使用した商品もあります。

8民間流通制度の運用改善

国内産麦の人気の高まりにより、近年、需要量が生産量を上回る状況が継続しており、国内産麦を積極的に使用したい実需者が必要量を確保できない等の課題もあります。
このような課題に対応するため、民間流通連絡協議会において、入札上場比率の選択制の導入、需要拡大推進枠設定の要件緩和、相対取引・需要拡大推進枠において多様な取組が可能であることの明確化等、民間流通制度の運用改善が行われました。

(参考)国内産小麦を利用した製品の販売状況

国内産小麦100%使用の食パンの販売額

大きなシェアを占めるにはいたっていないものの、国内産小麦を100%使用した食パンの販売金額の推移を見ると、新製品が登場する度に国内産小麦100%使用の食パン市場が拡大しています。

生麺、ゆで麺(チルド)の販売金額

生麺、ゆで麺全体で、上位15製品の売上高に占める国内産小麦使用表示のある製品のシェアは30%となっています。また、主要な麺製品のうどん、ラーメン、冷やし中華、焼そば全てで、国内産小麦使用製品がランクインしています。

国内産麦の需要拡大イベント及び情報発信の取組

近年、生産者と実需者等が連携し、国内産麦を使用した製品が数多く開発・販売されており、各地でイベント等の需要拡大の取組みが行われております。
また、農林水産省としては、平成30年度、産地と外食事業者等が連携して行う、国内産麦を活用した新商品の開発、試作、製造するために必要な取組を支援する「外食産業等と連携した農産物の需要拡大対策事業」を一般社団法人全国米麦改良協会を実施主体として行っているところです。
農林水産省のホームページにおいてこれらのイベント等について情報発信を行うとともに、一般社団法人全国米麦改良協会が開設している国産麦応援情報ホームページでの情報提供等を行っています。

食料・農業・農村基本計画における麦の位置付け

平成27年3月31日に平成37年度を目標とする「食料・農業・農村基本計画」が閣議決定され、小麦は95万トン、大麦・はだか麦は22万トンの生産努力目標が設定されています。

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